外反母趾の初期症状とは?
先日、このようなお悩み相談をいただきました。
【私は外反母趾の初期段階なのでしょうか?】
先日、とあるテレビ番組を見ていたら、俳優さんが専門医に足の測定をされていて『外反母趾の初期の段階だ』との診断を受けていました。
足指力はかなりあるようでしたが、体重は後ろ重心だと指摘されていました。
外反母趾と診断された様子では痛そうにも見えませんでしたが、テレビを見ながら自分の足を確認してみると少しですが足の親指の付け根で人差し指の方向へ曲がっているように感じます。
これもやはり外反母趾ということなのでしょうか?
今現在特に何か不自由があるということではありませんが、そのテレビ番組では適切なインソールを入れるようにアドバイスされていましたし、自分もサッカーをやっていたからか外反母趾気味のようなので、今から何をしておくべきか教えていただきたいです。
年齢は30代で、仕事は出張もありデスクワークもあり、基本的にスーツに革靴で過ごしている時間が長いです。
よろしくお願いします。
ご質問ありがとうございます。
私もそのTV番組を見ていましたが、その俳優さんは少年の頃からクラブチームでサッカーに打ち込んでいらっしゃったということで、過度の運動とスパイクによる圧迫などが外反母趾になっている要因のようですね。
質問者様もサッカーをされていたということで、同じ理由で外反母趾になりかけているということが言えそうです。
おそらく今すぐに外反母趾が進行されていないのは、足腰の筋肉や足指力がまだ衰えていないから骨を支えていられるのではないかということが考えられます。
しかし、今後もデスクワーク中心の生活で適度に運動をする機会が少ないと、筋肉量は落ちていき、最終的には体重を支える体の構造が崩れて足に影響を及ぼします。今は痛みもなく特に外反母趾の対策をされていなくても、年を重ねてから必ず何らかの症状として現れてくるでしょう。
そこで今回は、外反母趾の初期症状と対策について考えていきたいと思います。
外反母趾の初期症状にはどんなものがある?
足の親指の付け根が赤くなる
痛みをともなう、タコができるほどではなくても、靴を脱いだ時に赤くなっているところはありませんか?その場所は他の場所に比べると靴と擦れやすい場所になっているということです。今は靴を脱いでしばらくすれば赤みがおさまるため何の問題もないように見えますが、外反母趾として進行するとその場所を保護しようとしてタコができたり、仮骨といって本来は肥大化しない場所に骨が突出したりするようになります。
足が疲れやすい
外反母趾になりかけている初期の段階でも、足のアーチがうまく機能していないと踏み込みと踏み出しに柔軟性がなくなって、歩行そのものが疲れやすいと感じるようになります。
この段階でアーチを構築できるインソールを導入すれば、体重移動のバランスを大きく損ねることなく、足へ均等に負担をかけられる健康的な骨格を取り戻すことができます。
足の裏が硬い
上述したように足が疲れやすくなるのと同時に、足の裏の筋肉が満遍なく使われなくなることで足の裏が硬くなります。赤ちゃんの足を思い浮かべていただくとわかりやすいのですが、立ち上がったばかりの赤ちゃんは指先まで力を込めて踏ん張りますし、足の裏は柔らかいですよね。年齢とともに皮膚が硬くなるというのは避けられませんが、筋肉そのものは柔らかさを保てるのが理想的です。
靴によっては合わない
昔は履きたい靴が自分の足と合わないということで悩まなかったのに、年々合わない靴が増えてきていると感じていませんか?
足のアーチが崩れて立体感の無い足になると、必然的に足の幅が合わなく感じたり、親指の付け根が痛くならいように選ぶことに重点を置いて、踝の周辺が痛んだりすることがあります。
左右で重心が違っていることもありますので、裏のすり減り具合なども見ながら調整が必要と言えそうです。
足の裏の指の付け根にタコができやすい
ヒールの高い靴を履いている人に多い症状で、外反母趾の初期症状として指の付け根のふっくらした部分にタコができやすくなります。
タコができるということはその部分に過剰の負荷がかかっていて、自然に体の防衛本能が働いているということです。
削っても同じことが起こり、靴を履いている時にタコの部分に体重がかかって痛み、タコがさらに肥大化していきます。
足の指が曲がって地面から浮いている、偏平足
足の指で踏ん張る運動機能が低下して、踵から指の付け根までで歩行を行っている危険性があります。この症状のある方は、親指が人差し指の方向に歪んでいく外反母趾ではなく、指が浮いてくるハンマートゥー症候群(外反母趾の一種)を進行させてしまう可能性があります。
土ふまずがほとんどなく、のっぺりとした足の方も経過観察が必要です。
親指の爪が巻き爪気味
足の指先までしっかり使って体重の負荷を分散できていないと、爪が内側に巻く力の方が勝ってしまい巻き爪になりやすいです。軽度の巻き爪であれば、適切な運動ですぐに適切な角度を取り戻すことができますので、立っている時に指先まで体重移動をコントロールすることができているがチェックしてみましょう。
外反母趾の初期症状に気づいたら・・・対策と方法
①足指でグーパー体操
足の指全部を使ってグーパー体操を行っていきます。グーをする方は難なくできてもパーをした時にきちんと全ての指が前後することなく横にくっきり開きますか?特に親指と人差し指の間隔に気をつけて、一日に筋肉痛になるほど行う必要はありませんが、毎日5回ずつ行うなど習慣化できると良いですね。
②つま先立ちスクワット
踵から膝、太腿までピッタリとくっつけた状態で屈伸運動をします。この時曲げる時から伸ばす時まで一貫してつま先立ちで行います。屈伸する時だけ踵が浮くのは、裏股の柔軟性が衰えているということですので、最初から最後までつま先立ちで屈伸するのがポイントです。慣れない間はテーブルなどに摑まって行うと安定します。
これはO脚の方にはとても辛い体勢になりますので、足の指で踏ん張る以前に膝をくっつけることで痛みが出るようでしたら中止してください。
③インソールやサポーターを活用する
足が疲れやすいということは、足を3方向に横切るアーチが機能していないということを意味しています。足に合ったインソールを装着して、土踏まずを保護して足の裏でスムーズに体重移動ができるようにサポートしていきましょう。足裏全体が使えるようになると、太腿の裏側や脛が引き締まり、太腿の外側に贅肉が張り出し、お尻も大きくなる固太りの解消にも一役買ってくれることでしょう。
サキュレでの治療方法
サキュレでは、手技による外反母趾の矯正の施術を行っております。
外反母趾を自分でマッサージすると大体の場合悪化しがちなのは、親指の付け根で45度から場合によっては90度近く回転して脱臼していることの関係があります。
例えば、肩が脱臼している時に腕を回したら激痛が走るのと同じことが、指の付け根の関節で起こっているということです。まずは正しい位置に固定しなければ、外からの力も筋肉で動かす力も正常に作用しません。そのために、まずは、親指の付け根の関節を調整していきます。
骨盤矯正や頸椎ヘルニアなどの施術と同様に、施術後1回でも見た目はかなり変化します。
施術中の痛みはほとんどなく、数10分程度で完了します。
施術後すぐにハイヒールのパンプスを履くのは避け、なるべく裸足で歩く時間を作って、正常な骨格にしなやかな足の筋肉がつくように心がけましょう。
外反母趾の場合、足のアーチが崩れていることがほとんどですので、施術後も足のアーチを維持できるようにストレッチやエクササイズなどを取り入れると効果的です。
中度から重度まで進行した外反母趾になっている方のほとんどは、歩行時の衝撃でも激痛が走るのをかばうように、姿勢が悪くなっていることがあります。
姿勢は見た目の印象が生き生きと見えないこと以上に、体調面にも悪影響を及ぼしますので、外反母趾の施術と同時に全身の状態を整えていきます。
外反母趾と姿勢を改善すると、慢性的な腰痛が楽になったり、ダイエットやトレーニングの効果が出やすくなったり、嬉しい効果も期待できますよ。
サキュレで施術をした人の感想
何の気なしに見ていたテレビで外反母趾というものを聞き、なんとなく女性に多いイメージでまさか自分もなりかけているとは思ってもみませんでした。
しかし、長時間歩くと疲れやすかったり、靴の形によっては骨があたって痛くなったりしていたことを思い出し、これが外反母趾にも関係しているということを早い段階で教えてもらうことができて良かったです。
自分の足に合ったインソールを革靴の中に入れようと思うと、今のサイズでは合わないので、これから靴が傷んで買い替える時にインソールを入れる前提で靴選びをしていこうと思います。
外反母趾の施術自体は、初期だったからか痛みもなく、見た目は親指の角度が正常に戻ったように見えました。
その時にデスクワークによる首の歪みも調整していただけて、なんとなくぼんやりしていた血行が流れ出したように感じます。
これからも定期的に自分の足や体と向かい合っていきたいです。
嬉しい感想をお寄せいただき、誠にありがとうございます。
男性には意外に思われるかもしれませんが、外反母趾は女性だけがなるものではありません。
質問者様のように、昔はかなりハードにスポーツをしていて、今はデスクワークで運動不足という方は要注意。靴で骨が圧迫されていたところに筋力の低下が加わると、この先外反母趾が一気に重度に進行する可能性があるからです。
また、初期の段階で調整の施術を行っておくことで、外反母趾が原因で悪化する腰痛や骨盤の歪みによる血行不良、O脚なども早めに改善できるチャンスが増えるという一面もあります。
男性は筋肉量で骨の歪みをカバーしがちで、女性よりも一気に老化がやってくるというのも筋肉量と関係してくるわけです。
知っておきたい!外反母趾の初期症状 まとめ
外反母趾の発見は初期であればあるほどのその後の経過は軽く済みます。
しかし初期の外反母趾はほとんど自覚がないために、質問者様のようにテレビを見ていて自分もそうかもしれないと疑問に思っていただくことが理想的な発見のタイミングでもあります。
外反母趾の測定の仕方は簡単で、足の内側の線(踵から親指の付け根までを結んだ線)から親指の先まで一直線もしくは8度以内の傾斜であれば問題ありませんが、15度までの傾斜を初期の段階を位置づけます。
15度~20度までの傾斜は軽度の外反母趾で、この段階になっている時点で全く自覚症状が無いということはほとんどないでしょう。足の親指の骨が靴にあたって赤くなるなどの弊害が起こっているはずです。
20度~40度の傾斜は中程度の外反母趾の目安で、明らかに親指が人差し指にくっついている、親指の付け根の骨が出っ張ってタコができている、など一目でわかる症状に日常的に悩まされるようになります。この段階まで進んでしまった場合、インソールやサポーターによる保護が逆効果になることが増え、セルフケアでの改善は見込めなくなります。
40度以上の傾斜は重度の外反母趾とされ、靴を履いていなくても日常生活に支障を来すほどの痛みを常に感じるようになります。場合によっては親指が人差し指の上に乗っていたり下に入り込んでいたりすることもあります。ここまで重度の外反母趾になっていると、かなり高い確率で内反小趾になっていることが多いです。
初期の段階では、足が疲れやすい、足の裏が硬い、靴によっては合わない、足の裏の指の付け根にタコができやすい、足の指が曲がって地面から浮いている、偏平足、親指の爪が巻き爪気味・・・などのチェック項目が挙げられます。
これらのポイントはよく考えると、普通に生活を送っていく中で急を要して解決しなければならない問題とは思われませんよね?
ここに外反母趾の気づきにくさという問題があり、軽度よりも軽い本当の意味での初期症状としての難しさがあります。しかしこれらの初期症状を見落とすと、軽度~中程度、中程度~重度の外反母趾は進行しやすく、年齢を重ねるにつれて進行が加速する傾向にあります。
インソールやサポーターによる改善で済む初期の段階で、ケアをスタートできるのが理想的ですよね。
サキュレでは手技による外反母趾矯正の施術と、全身の整体を行っています。
手術という方法ではなく、日常生活を送りながら外反母趾改善していくこともできます。
気になる症状のある方は、まずはお気軽にご相談くださいね。